経営破綻した暗号資産(仮想通貨)交換業者FTXの創業者、サム・バンクマンフリード氏は、業界内の起業家とは常に一線を画していた。それは同氏のぶかぶかの半ズボンや好みのビデオゲーム作品が理由ではなかった。  バンクマンフリード氏もワシントンの政策担当者との会合でおそらく言及していたように、両親がいずれもスタンフォード大学法科大学院の教授だったからだ。バンクマンフリード氏が仮想通貨の帝国を築き上げる上で、両親の地位が息子のバンクマンフリード氏にいわば「お墨付き」を与えていた。たとえ、この業界にほとんど価値を見いださないであろう向きにとってもだ。