米国の絵本キャラクター「グリンチ」の冗談が聞こえてきそうだ。米商務省は15日、11月の小売売上高を発表した。これを期待外れな結果だったというのは控え目な表現だろう。小売売上高(季節調整済み)は前月比0.6%減と、減少率はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト予想(0.3%減)を上回った。ほとんどのカテゴリーで減少し、今年の年末商戦は不調な滑り出しとなった。ただし、少し気分がましになるような材料もある。一つは、労働省が13日発表した11月の消費者物価指数(CPI)統計によれば、消費財の価格は0.5%下落したため、人々が実際に購入した量はそれほど減少していない可能性があることだ。もう一つは、今年は感謝祭が早まったことで、ブラックフライデー(感謝祭翌日の金曜日)で買い物をする切迫感が以前ほどではなかったかもしれない。商務省の季節調整には祝日が考慮されるが、年によって移動する祝祭日は扱いにくいことがある。