米連邦準備制度理事会(FRB)が信頼性の問題を抱えている。FRBは「利上げの継続」、「5%超までの利上げ」、「少なくとも来年末まではその水準で維持」という三つのことを市場に信じさせようとしているが、投資家は三つ目を完全に拒絶している。FRB幹部からは、米ロックシンガーのミートローフが歌ったように「三つのうち二つではだめなのか」との声が上がるかもしれない。だが、ウォール街を納得させられないことが、FRBの金融引き締め政策の足かせとなっている。期間30年の住宅ローン金利は7.1%まで上昇した後、2カ月もしないうちに6.5%を割り込んだ。また、シカゴ地区連銀の指標によると、金融環境全般は6月初めと同じくらい緩和的になっている。