――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  米上場企業会計監視委員会(PCAOB)は先週、米証券取引所に上場している中国企業の監査状況に、ついにアクセスできるようになった。中国指導部が国内外を問わず悪化している企業との関係改善に向けて決意を固めたことを示す最新の兆候だ。PCAOBは米議会が設立した米上場企業の監査を監督する機関。  台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)創業者、郭台銘(テリー・ゴウ)氏が中国指導部に宛てた書簡は、中国が新型コロナウイルスの封じ込めを狙う厳格な「ゼロコロナ」政策から突然の方針転換に踏み切る上で重要な役割を果たした。