中国発の人気動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」は親会社の北京字節跳動科技(バイトダンス)と距離を置くため、社員を中国国外へと移管する動きを加速させてきた。だが、重要業務の担当についてはなお中国の人材に頼っており、現地で採用を続けている。TikTokとバイトダンスは主要幹部をシンガポールと米国に移すとともに、中国国外でスタッフやエンジニアの採用を強化。社内で手掛ける他のアプリからTikTokを切り離すために組織を再編した。米国が安全保障上の脅威を理由に、TikTokへの追及を強めていることが背景にある。しかし、TikTokのアルゴリズムを担当するエンジニアの一部は現在も中国に残っている。内情に詳しい関係筋が明らかにした。またバイトダンスは、中国でTikTokの業務を担う人材の採用を継続している。