――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  この2年間はサプライチェーン(供給網)の混乱、海上輸送能力の制約、コンテナ運賃の急上昇が見られた。だが2023年は、少なくとも世界の海運大手にとっては思わしくない方向に風向きが変わりそうだ。  スポット(随時)契約のコンテナ運賃は22年序盤に下げ始め、年後半には下落ペースが加速した。ロンドンの海事コンサルティング会社ドリューリー・シッピング・コンサルタンツがまとめる世界コンテナ運賃指数(WCI)は22年に77%低下し、一段の下げも見込まれる。これは海運業界の記録的な好業績の終わりを示す合図だ。