米デジタル広告市場でアルファベット傘下のグーグルとフェイスブックを手掛けるメタ・プラットフォームズの2大プレーヤーの合計シェアがほぼ10年ぶりに50%を割り込んだ。業界専門家はこの傾向が今後も続くとみている。2014年から50%以上で推移していた両社の収入ベースのシェアは、22年に48.4%へと低下した。調査会社インサイダー・インテリジェンスの推計で明らかになった。同社では今年はシェアが44.9%まで低下すると予想している。グーグルとメタの広告事業は依然として伸びているものの、インサイダーのデータは、そのペースが米デジタル広告市場全体よりも緩やかなことをうかがわせる。22年は新型コロナウイルス流行当初より人々のインターネット利用時間が減り、マーケティング担当者は景気後退リスクを踏まえて広告への出費を引き締めた。米アマゾン・ドット・コムと中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)傘下の人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」がデジタル広告市場での存在感を高め、広告を採用するストリーミングサービスが増えたことなどもグーグルとメタには逆風だった。
グーグルとメタの優位性薄れる 米デジタル広告市場
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