中国と西側諸国の関係悪化を尻目に、香港は多国籍企業の上場呼び込みに力を入れている。香港証券取引所は、中国本土の投資家が海外企業の株式を売買できる新たな枠組みが導入されたことで、資金調達を目指す世界の大手企業をアジアの金融ハブである香港に引きつけられると期待を寄せている。香港証券取引所を運営する香港取引所のニコラス・アグジン最高経営責任者(CEO)はインタビューで「香港は、つながりのない2つの巨大な投資家層から企業が需要を取り込める、世界で唯一の市場になるだろう」と語った。「両者のいいとこ取りができる」証券規制当局は昨年12月、約8年前に始まった香港・中国本土市場間の株式相互取引制度(ストックコネクト)について、香港にプライマリー上場している外国企業を対象に加えると発表。こうした企業も時価総額などの要件を満たせば、中国の個人投資家が売買できるようになる。
香港は「いいとこ取り」可能 証取が外資誘致に力
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