新型コロナウイルス禍後の事業計画を見誤った米ハイテク企業は何もセールスフォースだけにとどまらない。とはいえ、クラウドソフトウエアの草分け的存在である同社にとって、今回の軌道修正はとりわけ厳しい時期に重なった。同社は規制当局に4日提出した文書で、人員の約10%を削減する計画を明らかにした。社員数に関する直近の同社発表に基づくと、削減規模は約8000人に相当する。保有する不動産についても圧縮する方針を示したが、それ以上の詳細は明らかにしていない。セールスフォースが10億ドル(現在のレートで約1320億円)余りをかけて2018年に完成させた61階建ての本社ビルは今や、閑古鳥が鳴くサンフランシスコのオフィス街中心部で一際目立つ存在になっている。
SaaS先駆者セールスフォース、最大のスランプに
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