暗号資産(仮想通貨)業界向け金融サービスを手掛ける米シルバーゲート・キャピタルは、暗号資産交換業者FTXが破綻した影響で取り付け騒ぎが起き、約81億ドル(約1兆円)の引き出しに対応するため、資産の投げ売りを余儀なくされた。シルバーゲートが前倒しで公表した部分的な四半期決算によると、2022年10-12月期(第4四半期)に暗号資産関連の預金は68%急減した。同社は帳簿上の債権を処分し、引き出し要請に応じた。この資産売却による損失7億1800万ドルは、少なくとも13年以降の利益の総額を大きく上回る水準だ。シルバーゲートは人員の4割に当たる約200人を削減し、事業を縮小する方針を打ち出した。独自のデジタル通貨を立ち上げる計画も棚上げにし、この計画のためにフェイスブックから取得した技術の購入に支払った1億9600万ドルを減損処理した。
米金融シルバーゲート、FTX破綻で取り付け騒ぎ
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