第4回では、株式会社スタートトゥデイさんの「伝説」「表現」「伝染」に迫ります。 中期的計画の流通総額目標は年商1000億円。目標を達成し、アパレル業界をより良くしたいという同社。今回のコラムが、同社特集の最終回となります。同社の「伝説」「表現」「伝染」を確認していきたいと思います。
「アパレル業界で問題になっているのが、「在庫」の問題。大量生産をしたが売れない。売れないのでセールを開催。セールでも売れないとアウトレットへ、ここまでして売れない商品は廃棄へ……。このような負の循環を断ち切りたい」
「経済的成長」を追及することで起こる「弊害」。しかしながら、世の中を良くするための影響力・発信力を持つためには、経済的成長なくして語る事はできない。したがって、経済的結果を残し続け、「発信力」「影響力」を持ちたい。経済的成長の矛盾点を広く世の中に伝えたい。そう語る前澤社長。
同社に象徴的なエピソードがあります。
【伝説・表現】「N」「O」「W」「A」「R」
2007年12月11日。「経済的成長なくして語る事はできない」この言葉どおり同社が見せてくれたセレモニーを紹介したいと思います。上場を記念して鐘を鳴らす同社の経営陣が手にしていたのは、黒のカラースプレーでした。報道陣の前で、白いTシャツを着た経営陣が鐘を鳴らす前に胸に刻んだ文字。それが、「N」「O」「W」「A」「R」でした。
2007年12月11日、スタートトゥデイの株式公開日。東京証券取引所にて |
「世界を平和に」同社の思いを株式公開という記念すべきパブリックカンパニーに名を連ねた日に、力強いメッセージを社会に発信したのです。
調べたわけではないですが、恐らくこのようなセレモニーを行った上場企業は、日本初ではないでしょうか? 周囲の反応に臆することなく、各メディアから注目を集める日に、今までどおり同社の存在理由を堂々と発信してくれたのです。