米国株が1月に急回復を遂げたことは、ある事実を如実に物語っている。米連邦準備制度理事会(FRB)が金利を高水準に長く維持するとは、投資家が全く信じていないということだ。
年明け以降、株と債券はそろって大幅高となっており、とりわけ高リスク資産はこれを上回るペースで急反発している。
ゴールドマン・サックスが算出する赤字のテクノロジー企業に関する指数は昨年の急落から一転。年初から1日までに28%上昇している。ラッセル3000指数の中で最も空売りされている銘柄を集めたゴールドマン算出の指数も、同時期に23%上昇。昨年は過去最悪の下げを記録していた。暗号資産(仮想通貨)のビットコインすら買われている。業界で吹き荒れる解雇の嵐、強まる規制当局による追及、暗号資産の融資を手掛けるジェネシス・グローバルの破産といった売り材料が年明け以降も相次いでいるにもかかわらずだ。