米ファストフード大手マクドナルドのテキサス州フォートワース郊外の新店舗には、客席やテーブルがない。事前注文した客が止めた車の前には、商品を運ぶベルトコンベヤーが設置されている。メキシコ料理ファストフードチェーン、チポトレ・メキシカン・グリルのオハイオ州にあるデジタル注文専用店舗でも、店内に客席が設けられていない。ヤム・ブランズ傘下の「タコベル」は、通常2本のドライブスルーレーンを4本備えた新しい設計について検討している。米外食産業大手はコロナ流行のさなか、客は店内で調理されたものを別の場所に運んで食べたがるということに賭けた。今度は、この先ずっと客がそれを続けたいと思うことに賭けている。大手チェーンが最近打ち出している戦略は、ドライブスルーとオンライン注文を中心に事業を展開する一方、テイクアウトのみに対応する新たな飲食店のコンセプトを実験することだ。こうした新型店舗では収益性と効率性がより高まるという。客席の少ない店舗は建設費や維持管理費、人件費が安く済むからだ。
テイクアウト人気続くか 米外食大手で転換加速
新形態の店舗試す外食チェーン、コロナ後も需要続くと予想
有料会員限定
あなたにおすすめ