昨年の天然ガス価格は、約10年前の米シェールブーム発生以降で、最も変動が激しかったと言われている。だがこうした価格変動は、今後起こるであろう事態を予見しているに過ぎない。この乱高下を数値化すると、次のようになる。EBWアナリティクス・グループのシニア・エネルギー・アナリスト、イーライ・ルービン氏によると、昨年はベンチマークであるヘンリーハブ先物の終値が10%以上変動した日が18日あり、これは30年以上前にニューヨーク商品取引所(NYMEX)で天然ガス先物の取引が始まって以来、最多だったという。ヘンリーハブの日次変動の過去20日間の標準偏差で測定されるヒストリカル・ボラティリティー(HV)は昨年、年率ベースで平均81.6%となり、この10年の平均48.6%を大きく上回った。
天然ガスの価格変動、さらなる激化に備えよ
水際で効いてきた従来のバッファーが乏しくなっている
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