――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト ***  【キャンベラ(オーストラリア)】東西冷戦が終わってしばらくの間、オーストラリアは国際政治の場において、ある種のへき地のような位置付けにあった。鉱物資源が豊富で地理的に主要国から離れていたことから「幸運の国」として広く知られていたオーストラリア。その国民は米国民と比べても世界情勢との関わりが少ないことがよくあった。しかし、筆者が今週知ったように、オーストラリアの国民は現在、自分たちが国際情勢の新しく、かつ危険な時代の最前線に置かれていると考えている。