中国株に連動するファンドに世界の投資家から大量の資金が流れ込んでいる。世界第2位の経済大国がようやく「再開」し、相場を押し上げ続けるとの見方が背景にある。リフィニティブ・リッパーのデータによると、中国株に投資する米国の投資信託および上場投資信託(ETF)は今年、20億ドル余りの流入超過となっている。5週連続で資金が流入しており、約10億ドルが流出した昨年後半から一転した。またこれは、米国株ファンドから資金が流出した時期とも重なる。中国本土では1月初めに国境が全面再開された。国内消費者を世界からほぼ隔離したゼロコロナ政策の撤回を受けた措置だった。すでに株価は反発し、コモディティー(国際商品)価格も上昇している。投資家が、2020年と21年に米国株を押し上げた「経済再開トレード」の波に乗ろうとしているためだ。