米欧の当局者は、電気自動車(EV)などクリーンエネルギー分野で使用される鉱物を共同で調達する枠組み構築に向けた議論を進めている。中国への依存度の低下や、米議会が昨年可決した「インフレ抑制法」を巡る米欧の対立緩和につなげる狙いがある。  事情に詳しい関係者によると、クリティカルミネラル(重要鉱物)の調達で連合を結成することが検討されており、米国は日本や欧州連合(EU)、英国などとこうした鉱物に焦点を絞った貿易協定を結ぶ交渉を行うとみられる。その上で、クリーンエネルギー技術に不可欠な原材料の供給確保に向け、ウクライナやザンビアといった国と協定を結ぶことが想定されている。