ロシアと北朝鮮間の鉄道輸送を通じた貿易が、ここ数カ月で新型コロナウイルス流行前の水準に戻っている。両国がウクライナ戦争をきっかけに経済的結びつきを強めていることがうかがえる。米首都ワシントンに拠点を置くシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の最新の報告書によると、北朝鮮の豆満江とロシアのハサンを結ぶ鉄道の衛星画像から、石炭や石油などの物資の輸送が増加していることが分かった。CSISのアジア担当上級副所長で韓国担当責任者のビクター・チャ氏は「鉄道輸送の増加は偶然ではない」と指摘。「北朝鮮は、ロシアがウクライナ戦争で支援を必要としていることに便乗している」との見方を示した。報告書で確認された鉄道路線は、北朝鮮が昨年11月にロシアの民間軍事会社ワグネル・グループに歩兵用ロケットとミサイルを輸送した際に使用したとされるものと同じ路線だった。米政府は1月、武器輸送の様子だとする衛星写真を公開した。
北朝鮮・ロシアの貿易が増加、ウクライナ侵攻機に=報告
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