米国やユーロ圏、英国で2月に企業活動が上向き、世界経済を下支えした。ウクライナ戦争が2年目に突入する中、底力を示す格好となった。S&Pグローバルが21日発表した製造業・サービス業PMI(購買担当者指数)では、原材料・部品コストの上昇率が2020年秋以来の低さになったと企業が報告するなど、供給問題が改善したことも示された。ただ、賃金上昇圧力は高止まりした。欧米経済が力強さを取り戻し、2023年に世界的な景気後退(リセッション)に陥らずに済みそうな兆候が最近増えており、今回のPMIもそれに続いた。ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の上昇は、2022年の世界的な景気減速の一因となった。米国経済は22年上半期に、ドイツ経済は同10-12月期に縮小した。