ウクライナ軍が東部ドンバス地方のいてつく戦場一帯をドローンで撮影した映像には、破壊された複数の戦車や血だまりの中でうつぶせになっている1人のロシア兵が映っている。近くで撮影された別の映像には、くすぶりながら何とか動こうとするロシア製戦車に、2人の兵士が踏みつぶされている様子が映っているが、彼らが死んでいるのか負傷したのかははっきりしない。ウクライナの司令官たちが見せてくれた3番目の映像では、服に火が付いた1人のロシア兵が、爆発する寸前の戦車から逃げている。これらの混沌(こんとん)としたシーンは、ロシア軍による新たな攻撃の標的となったウグレダル周辺の前線を撮影したものだ。今回の攻勢には、自軍が依然として数的に優位に立っているうちに、そしてウクライナが西側諸国から数十億ドル相当の兵器支援を新たに受ける前に、戦場で決定的な戦果を上げる狙いがある。