米国の二つのインフレ指標は現在、同じような状況を物語っている。だが、今年はそれぞれ異なる動きを見せ、一方は米連邦準備制度理事会(FRB)の仕事がほぼ完了したことを、もう一方はその逆を示唆する可能性がある。  そうなるとFRBは、政策金利を高く維持している理由を国民に説明することが難しくなるかもしれない。市場は現在、消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率でみたインフレ率が10月には約2.8%となり、1月の6.4%から低下すると予想している。このインフレ率は通常、商務省発表の個人消費支出(PCE)価格指数でみたインフレ率よりも少し高くなる。