米連邦準備制度理事会(FRB)は何かが壊れるまで金利を引き上げる、という格言がある。過去1年間、何も壊れなかったことは大きな驚きだった。  そうした状況は終わった。シリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャー銀行の経営破綻を受けて、地銀株が13日に急落したことにより、FRBは過去1年間避けたいと思ってきためぐり合わせに不快なほど近づくかもしれない。それは、高インフレと闘うと同時に、金融システムの安定を脅かす問題を解決することだ。  この状況において、ジェローム・パウエルFRB議長とその同僚は、どちらの問題が中央銀行の最優先課題なのかについて選択を迫られる可能性がある。