「将来のお金が不安」「貯金や投資の余裕なんてない」「罪悪感で買い物を楽しめない」──​どうすればお金に悩まされず、毎日を過ごせるか? その答えを提示し、世界で累計100万部突破した大ベストセラー『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』がついに日本に上陸した。Amazon.comでは1万件以上の星5レビューが集まり、全米から世界中へと実践者が増えている。ケチケチ切り詰めないし、買い物もガマンしない。お金への意識を変え、行動を学ぶだけで、誰もがリッチな毎日を送ることができる。本稿では本書から一部を特別に公開する。

普通の会社員がお金持ちになるために「やってはダメなことワースト1」Photo: Adobe Stock

お金持ちになるために本当に重要なこととは?

 リッチになるために、ファイナンシャル・アドバイザーは必要ない。やるべきことは、信頼できる銀行で口座を開設し、日々のお金の管理(請求書の支払い、貯蓄、借金の返済を含む)を自動化することだ。

 投資を始めるにあたって最低限の知識は必要だが、あとは30年間、資産が自動的に増えていくのを見守るだけだ。

 確かに、それだとなんとなくクールじゃないし、面白くもない。

 その代わりに、私たちは経済の見通しや一番儲かりそうな銘柄を予測する、専門家が書いたネット記事をありがたがって熟読する。ただ、彼らは結果については一切の責任を取らない(半分以上の確率で間違っている)。

この銘柄は上がる!
いや、下がる!

 専門家が何かを口にするたびに、私たちは思わず耳を傾けてしまう。なぜか?

 私たちが些細なことを議論するのが好きだからだ

 議論するだけで、なんとなく満足感を覚えてしまう。ただ時間を浪費しているだけかもしれないし、誰ひとり考えを変えることはないかもしれないのに、自分の意見を表明するだけで悦に浸るのだ。

 問題は、それが単なる幻想にすぎないことだ。

あなたは経済オタクになりたいのか? お金持ちになりたいのか?

 あなたがつい最近、友人とお金や健康について話したときのことを思い返してほしい。その後、あなたは実際にジョギングをしただろうか? お金を貯めただろうか? もちろん、していないだろう。

 人間は些細なことについて議論するのが好きだ。そうすることで満足でき、行動を起こさなくて済むように思えるからだ。そんなことは、愚かなやつらだけにやらせておこう。

 私は支出を管理するために、小さな行動を積み重ねてきた。ダイエットをするために栄養士の資格はいらないのと同じで、車を運転するためにプロのエンジニアになる必要がないのと同じで、リッチになるためにパーソナル・ファイナンスについてあらゆることを熟知する必要はない

 もう一度言おう。リッチになるために、金融の専門家になる必要はないのだ。あらゆる情報を断ち切って、実際に行動に移す方法を学ぼう。そうすれば、お金を使うことへの罪悪感も軽減するはずだ。

(本稿は、『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』からの抜粋です)

ラミット・セティ

ウェブサイト「I Will Teach You To Be Rich」を運営し、お金やビジネス、心理学について幅広い読者に向けて情報を発信している。これまでにThe New York Times、Fortune、The Wall Street Journalなど多くの経済メディアで取り上げられてきた。スタンフォード大学でテクノロジーと心理学を学び、現在は妻とニューヨークに住んでいる。