ビジネスマンと札束写真はイメージです Photo:PIXTA

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、従業員の平均年齢が50代の上場企業を対象に、年収の高い企業ランキングを作成しました。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が20人未満の企業は除外しています。対象期間は、2021年4月期~22年3月期。

全50社のうち、8社は
平均年収1000万円以上

 今回のランキングは、従業員の平均年齢を「50代」としただけに、上位8社が平均年収1000万円超えとかなり特徴的なものとなりました。全ての企業に年功序列制度があるわけではありませんが、日本ではやはり年齢が上がるほど収入が高いことが多いもの。そのため、平均年齢が高い企業は年収も高くなる傾向があります。

 もう一つ気が付くのは、ホールディングカンパニー(HD、持ち株会社)の多さ。ホールディングカンパニーは、系列の「親会社」としてグループ傘下の企業群を束ねる立場のため、従業員の数は少なく、年収は高い人が属することが多いのです。詳しくはこの後見ていきますが、今回のランキングでも上位はほとんどが従業員数が100人以下。30人未満の企業も珍しくありません。

 では、ランキングを確認していきましょう。

 1位はソレイジア・ファーマ。平均年収は1490万円、従業員数は21人で平均年齢は51.4歳です。同社はがん治療薬を得意とするバイオベンチャー。主に欧米の新薬を導入し、日本を含むアジア諸国で臨床試験を中心とした開発・販売をしています。

 2位はスカパーJSATホールディングス。平均年収は1271.9万円、従業員数は27人、平均年齢は50.2歳です。デジタル衛星放送「スカパー!」と、衛星通信サービスを提供する宇宙事業の二つが事業の柱となっています。

 3位はRKB毎日ホールディングスで、平均年収は1240.0万円、従業員数は22人、平均年齢50.1歳。福岡の放送局、RKB毎日放送の親会社です。

 4位はシンバイオ製薬で、平均年収1194.1万円、従業員数は141人、平均年齢は50.1歳。がん、血液疾患、希少疾患に特化した創薬サービスを提供する企業で、1位のソレイジア・ファーマと同じく、欧米の新薬候補品の開発・販売権を得て、日本を含むアジアで開発・販売しています。

 5位は、岡三証券を中核とする岡三証券グループ。平均年収1177.5万円、従業員数は40人、平均年齢は53.1歳でした。