中国の自動車メーカーは電気自動車(EV)の生産拡大に全力を挙げ、世界で進むガソリン車からのシフトをけん引している。だが、海外メーカーが失った市場シェアを奪い返そうとする中、中国メーカーの進む道は険しそうだ。開催中の上海モーターショーでEVに注目が集まっている。中国では3年前に新型コロナウイルスが流行して以降、国内外から来場者を受け入れる大規模な自動車業界イベントの開催はこれが初めてとなる。最も注目を集めているのは中国ブランドだ。中国のEVメーカーが自信を高めていることは、展示されている一連の新型モデルからも明らかだ。今回は、最低価格が1万1500ドル(約155万円)を下回る、比亜迪(BYD)の4人乗りハッチバック「シーガル」から、理想汽車(リ・オート)や上海蔚来汽車(NIO)、小鵬汽車(シャオペン)といった有望な新興メーカーの高級車に至るまで各種モデルが展示されている。