米ハーバード大学の経済学者グループが、より効果の高い対ロシア制裁を提案した。スウェーデン国立銀行(リクスバンク、中央銀行)が主催した会合でこのグループが21日発表した結論の柱は、あまりに多すぎる対ロシア輸出を制限する上で、欧州連合(EU)と米国の足並みがそろっておらず、制限措置が常にどちらか一方によるものにとどまっているということだった。グループを主導するリカルド・ハウスマン同大教授は「現在の制裁は、協調が欠如しているため効果がない」と指摘した。1990年代にベネズエラ政府の閣僚を務めた同氏は、長らく同国現政権に対する制裁を主張してきた人物だ。ハウスマン氏と同氏の同僚2人が行った制裁の影響に関する分析によると、この二大経済圏がもっと足並みをそろえ、多くの完成品に使われる基本部品の対ロシア輸出を制限することにより焦点を絞れば、効果は大幅に改善するという。