米銀最大手のJPモルガン・チェースがまたしても、経営危機に陥った銀行の買収に踏み切った。ただ、今回は過去のケースとは異なるようだ。米連邦預金保険公社(FDIC)は1日未明、ファースト・リパブリック銀行の事業を閉鎖。JPモルガンはファースト・リパブリックの預金と大半の資産の取得に動いた。JPモルガンは以前にも似たような救世主を演じているが、今回はもっと「ハッピー」な結末になるかもしれない。買収によって、ファースト・リパブリックの支店は通常通りの営業が可能になった。シリコンバレー銀行(SVB)やシグネチャー銀行の破綻では預金保護上限を超える預金に対する特別措置が講じられたが、政府にとっては今回はこうした難しい判断をする必要がなくなった。預金保護対象外の預金には、JPモルガンなど米銀11行がファースト・リパブリックに預け入れた分も含まれる。