ジェイミー・ダイモン氏は、政治的な皮肉に微笑んでいるに違いない。大手銀行は大嫌いだと主張するバイデン政権は5月1日、ダイモン氏率いる巨大金融機関JPモルガン・チェースが、破綻したファースト・リパブリック銀行の買収を通じて事業規模を拡大し、収益性を高めることを可能にする取引を承認した。JPモルガンは、サンフランシスコを拠点とするファースト・リパブリックの買い手を選ぶために連邦預金保険公社(FDIC)が実施した競売を勝ち抜いた。同行は1日の早い段階で規制当局の管理下に置かれていた。FDICと財務省は、シリコンバレー銀行(SVB)の破綻処理を巡ってイデオロギーに溺れ、費用がかさんだ結果、米銀最大手の一つによる買収に対する反対意見を乗り越えたようだ。
【社説】JPモルガンCEO、バイデン氏を救済へ
ファースト・リパブリック銀行買収でうまみのある取引
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