欧州中央銀行(ECB)は4日、政策金利を0.25ポイント引き上げると発表した。これまで続けてきたインフレ対策の効果が現れつつある中、金融引き締めのペースを落とした。前日には米連邦準備制度理事会(FRB)も0.25ポイントの利上げを決定しつつ、引き締めを一時休止することを示唆した。今回の利上げで政策金利は3.25%となる。上げ幅は前回まで3会合連続で0.5ポイントだったが、圧縮した。ECBは声明で、7月から保有債券の圧縮ペースを速める方針も示した。ECBの利上げは7会合連続で、政策金利はほぼ15年ぶりの高水準となる。投資家の間では、FRBは利下げに転じる一方でECBは当面利上げを継続するとの見方が強い。こうした金融政策の乖離(かいり)を背景に、ユーロはドルに対して上昇している。