米連邦準備制度理事会(FRB)が長期債利回りを上回る水準まで短期金利を引き上げた場合、通常は景気後退が近いところまで金融政策を引き締めた兆候であることが多い。足元で経済はリセッション(景気後退)入りする運命にあるとの見方が広がっているのも、逆イールド(長短金利の逆転)が持つこうした予知能力への信頼があるからこそだ。  だが、逆イールドの発生がFRBが金利を高く上げすぎたとの理由からではなく、長期債利回りが低すぎるためであったらどうか?  景気後退入りを予想する上で、どの利回り曲線に注目するかは個人差がある。一部は2年・10年債の利回り差を注視する。こちらは昨年7月に逆転した。