「うちの子、語彙が少ないのでは?」「自分の意見をちゃんと言えない」……。スマホやSNSの普及により、子どもの「言葉にする力」の衰えを危惧する声が増えています。そんな中、『「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全』(ダイヤモンド社)等のべストセラーで知られる文章の専門家・山口拓朗氏が、待望のこども版『12歳までに身につけたい「ことば」にする力 こども言語化大全』(ダイヤモンド社)を上梓しました。同書は、マンガと「言葉を使ったゲーム」を通じて、子ども(小学校低学年~高学年)が楽しく言語化能力を身につけられる画期的な一冊です。本連載では、本書をベースに親御さん向けの記事として抜粋・編集した記事や、著者による書き下ろし記事で、「子どもの言語化力」を高める秘密を紐解いていきます。
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語彙は、覚えるだけでは増えない
「うちの子、思っていることをうまく言えないんです……」「子どもの語彙力は、どうやって伸ばせばいいの?」。そんな疑問をもつ親御さんや先生に、ぜひ知っていただきたいことがあります。
語彙力は、「単語を覚えれば増える」という単純なものではありません。語彙は、「意味」と「体験」が結びついたときに、初めて“使える言葉”として身につくのです。
語彙力を伸ばすうえで効果的なのが、「キーワードを使った例文づくり」です。
たとえば、形容詞「楽しい」というキーワードをもとに、「今日の図工の時間、紙コップとモールを使って動物を作るのが楽しかった」「友だちとサッカーをして、ゴールを決めたときすごく楽しかった!」「パパと一緒にお風呂で数を数えながら遊んで、笑いが止まらなかった。とっても楽しかった」といった具体的な文章を一緒に考えてみましょう。さらに、名詞や動詞でも、同じように例文をつくっていきます。
【形容詞】「悔しい」→「漢字のテストで1問だけ間違えてしまって、悔しかった」
【形容詞】「怖い」→「夜、トイレに行くときに部屋が真っ暗で怖かった」
【名詞】「目標」→「夏休みに毎日音読するという目標を立てた」
【動詞】「手伝う」→「夕ご飯の準備で、お味噌汁に豆腐を入れるのを手伝った」
単語だけを暗記しても、それをどの場面でどう使えばいいのかがわからなければ、実際の会話や文章で活かすのは難しいものです。しかし、例文をつくることで、言葉の「使いどころ」や「気持ちとの結びつき」が明確になります。これは語彙を豊かにするだけでなく、“感じたことを言葉にする力”を育てることにもつながります。
まずは親子で一緒に、いろんな「気持ちのキーワード」や「日常の言葉」をピックアップして、「どんなときに使う?」と問いかけながら例文を作ってみましょう。
拙著『12歳までに身につけたい「ことば」にする力 こども言語化大全』の中にも、文章を作る「きっかけ」となるようなゲームを多数紹介しています。
*本記事は、『12歳までに身につけたい「ことば」にする力 こども言語化大全』(ダイヤモンド社刊)の著者山口拓朗氏による書き下ろしです。






