インフレ・円安の時代に入った今、資産を預金だけで持つことはリスクがあり、おすすめできない。「先行き不透明な時代」には、これまで投資に無縁だった人も資産を守り・育てるために資産運用を始める必要がある。このままではあなたの現金の価値が下がる! インフレ・円安からお金を守る最強の投資』(朝倉智也著、ダイヤモンド社)が発売された。本書は、投信業界のご意見番が新しい時代を乗り切る「究極の運用法」をアドバイスするお金の入門書だ。大切なお金を守り増やすためには、どうすればいいのか? 本連載では、特別に本書から一部を抜粋・編集してその要旨をお伝えしていく。

【投資のプロが教える】投資初心者におすすめの、ベストな選択とは?Photo: Adobe Stock

資産管理のベースは
インデックスファンドがいい

 私は、資産管理のベースはインデックスファンドを活用すべきだと考えています。

 インデックスファンドは「コストを抑えた運用ができる」「市場全体を保有するので多くの銘柄に分散投資ができる」「優秀なアクティブファンドを探す手間と時間が省ける」というメリットがあるからです。

 投資初心者の方をはじめ、幅広い人にベストな選択肢と言っていいでしょう。

 一方で、6000本近いファンドの中には、非常に高いパフォーマンスを上げている優れたアクティブファンドもあります。

工夫して投資することで、少しでもパフォーマンスを上げたい
投資そのものを楽しみたい

 といった方、特に資産形成層で投資資金に余裕がある方や、資産活用層で投資先の分散にこだわりたい方であれば、資産管理の一部にこうしたアクティブファンドを取り入れるのも、1つの方法ではないかと思います。

 そこで次回以降は、まずインデックスファンドを活用した基本的な資産管理の方法をお伝えします。できるだけ手間をかけずに資産管理をしたい方は、インデックスファンドのみで運用してよいでしょう。

 それに加えて、私が資産管理に活用できると評価したアクティブファンドを紹介したうえで具体的な活用例もお伝えします。アクティブファンドへの投資にも関心がある方は、参考にしてみてください。

(※本稿は『インフレ・円安からお金を守る最強の投資』の一部を抜粋・編集したものです)

朝倉智也(あさくら・ともや)
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、1995年米国イリノイ大学経営学修士号(MBA)取得。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。1998年モーニングスター株式会社(現 SBIグローバルアセットマネジメント株式会社)設立に参画し、以来、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。SBIホールディングス株式会社 取締役副社長を兼務し、SBIグループ全体の資産運用事業を管掌する。主な著書に『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『「iDeCo」で自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。