注目テーマをメッタ斬り! “人気株”の勝者・敗者#4Photo:Mint/gettyimages

あの伝説的投資家、ウォーレン・バフェット氏が追加投資を示唆したことを受け、いつになく日本株への注目度が高まっている。そこで、特集『注目テーマをメッタ斬り! “人気株”の勝者・敗者』(全18回)の#4では、外資系証券ストラテジストがバフェット流「長期割安株投資」の特徴を踏まえて、諸条件から抽出した有望銘柄リストを明らかにする。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)

バフェット氏の追加投資観測で
日本株に再び外国人投資家の目

 もしもあの“伝説の投資家”、ウォーレン・バフェット氏が次に日本株を買うなら――。国内株式市場は今、にわかにこんな観測で色めき立っている。4月上旬に約11年ぶりの来日を果たした同氏が、日本経済新聞のインタビューで日本株への追加投資の可能性を示唆したからだ。

 バフェット氏は、会長兼CEO(最高経営責任者)を務める米大手投資会社バークシャー・ハサウェイを通じ、90歳を迎えた2020年8月末に日本の総合商社5社へ投資を始めたと発表。長い生涯で初めて、本格的な日本株投資に乗り出した。今回の来日に際して、商社株を買い増したことを明らかにしたほか、五大商社首脳と会談し、総合商社や日本市場への期待を示したとされる。

 超有力投資家が食指を動かしたことで、アベノミクス相場が一巡後、世界で存在感を失っていた日本の株式市場に、再び外国人投資家の目が向かいつつある。

 何しろ、東京証券取引所が4月27日に発表した投資部門別売買状況によると、海外勢は4月第3週(17~21日)、現物と先物の合計で日本株を1兆円超買い越した。バフェット氏の商社株追加投資が報じられた第2週(10~14日)には、約1.6兆円もの買い越しを記録した。

 JPモルガン証券の西原里江チーフ株式ストラテジストは、バフェット氏の投資哲学には、「長期で見た事業の成長性」「事業が理解可能」「キャッシュリッチ(手元資金が豊富で配当や自社株買いの余力がある)」「バリュー(割安)」といった幾つかのキーワードがあると指摘する。

 そして、これらを煎じ詰めると、収益や財務健全性が高い「クオリティー」に優れ、手元資金が潤沢な「キャッシュリッチ」でありながら、株価が「割安」と考えられる水準にある、という三つの特徴に集約されるという。

 次ページでは、そんなバフェット流の長期割安株投資の視点から、ROE(自己資本利益率)が資本コスト(市場が求める最低限のリターン)を上回り、キャッシュリッチでPBR(株価純資産倍率)が1倍割れという条件で抽出した有望銘柄リストを公開する。さらに、現在そのリストに入っていなくても買われる可能性がある銘柄の「三つの条件」を解説。もしかしたらバフェット氏が次に手を出すかもしれない、優良な日本株の一群をお届けする。