全米不動産協会(NAR)が18日発表した4月の中古住宅販売件数(季節調整済み)は前月比3.4%減の年率換算428万戸となった。前年同期比では23.2%減だった。4月の中古住宅価格(中央値)は前年同月比1.7%下落の38万8800ドル(約5390万円)で、2012年1月以来、11年3カ月ぶりの大きな落ち込みとなった。季節調整前では、過去最高だった昨年6月の41万3800ドルから6%下落した。住宅価格は西部で大きく下げたが、東部の多くの市場では前年比で上昇を続けた。中古住宅販売件数は過去15カ月のうち14カ月で減少し、2022年初めの水準の3分の2程度となっている。2022年に入ってから住宅ローン金利が急上昇したことで、多くの買い手候補にとって住宅購入のハードルがさらに上がり、需要を圧迫している。しかも金利上昇に伴い、低利の固定住宅ローンを利用している住宅所有者が売却を渋っているため、通常よりも市場に物件が出回りにくくなっている。