輝きを失ったファッションブランドの再生は一朝一夕に成し遂げられるものではない。それにしても、改革着手から5年を経た英高級ブランド「バーバリー」は、まだ道半ばの成果しか上げていない。高級トレンチコートで知られる英バーバリー・グループの株価は18日に5.2%下落した。同社はこの日、欧州の主要デザイナーブランドの中で最後に2023年1-3月期(バーバリーは第4四半期)決算を発表した。同社が重視する指標の既存店売上高は16%増と、一見すると好印象を与える伸びだった。ただこれはバーバリーの弱みである卸売り部門を除いた数字であり、額面通りに受け取れない。競合する仏LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンと仏エルメスがそれぞれ同期間に17%増、22%増だったのに比べても見劣りする。バーバリーの2023年3月期通期売上高は為替変動の影響を除いたベースで5%の増加にとどまった。
英バーバリー、再生なお道半ば
新戦略を発表して5年、売り上げも株価も伸び悩んでいる
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