サウジアラビアは週末、原油価格を押し上げるために同国の原油生産量の10%を削減することを決めたが、減産発表後の相場はこれまでのところ、この動きがコストのかかる賭けとなりかねないことを示唆している。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟主要産油国で構成する「OPECプラス」による再度の減産の可能性を投機筋に警告した後、サウジのエネルギー相、アブドルアジズ・ビン・サルマン王子は4日、7月に日量100万バレルの独自の減産を行う方針を明らかにした。5日の取引で原油価格は急騰して始まったが、すぐにその上昇分の一部を失った。国際的な石油指標である北海ブレント原油は、午後の取引序盤には1.6%高の1バレル=77.32ドルだった。原油価格は依然、OPECプラスが昨年10月に協調減産を発表する前の水準を約17%下回っている。