アップルは5日、世界開発者会議(WWDC)で同社初の複合現実ヘッドセット「Vision Pro(ビジョンプロ)」を発表した。その直後、筆者はゴルフカートに乗せられ、同社の広大な本社構内のとある建物に移動させられた。アップルは筆者の頭に袋はかぶせなかったが、アルミニウムとガラスでできたコンピューターを筆者の頭に装着し、ポケットに付属のバッテリーパックを押し込んだ。アップルは来年初めに予定されているビジョンプロの発売で初めてヘッドセット市場に参入する。これは、仮想の世界に完全に入りこむ「仮想現実」と、仮想の物体が現実世界の視界に見える「拡張現実」とをつなぐものだ。そのとても無視できない価格を無視したとしても、万人向けの製品ではない。大半の人にさえ向いていない。筆者は30分デモで試用しただけだが、それでも鼻が圧迫され、少し吐き気を催した(アップルは、来年初めの発売までには、そうした点は改善されると述べている)。しかし、印象的だったのは確かだ。インターフェースとハンドジェスチャーは直感的で、3次元(3D)映画もようやく理にかなうようになり、巨大な恐竜が壁を破って実際に目の前に現れたように感じられた。
アップルの「Vsion Pro」 WSJ記者が試してみた
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