米政府は、アントニー・ブリンケン国務長官が今週サウジアラビアを訪問するのに伴い、一部のサウジ系米国人に対する出国禁止措置を解除するようあらためて求めている。複数の米当局者が明らかにした。人権活動家らによると、サウジが課している渡航制限により、少なくとも3人の米国市民が同国を出国できずにいる。うち1人はサウジについて批判的なツイートを投稿したとして投獄された人物だ。ブリンケン氏は6日から3日間にわたるサウジ訪問で、渡航制限をはじめとする人権問題を提起するとみられるが、是正に向けた突破口になる可能性は薄れているようだ。米政府関係者によると、サウジは人権問題での譲歩を迫る米国に抵抗する姿勢を示している。ジョー・バイデン米大統領は2021年の就任時に、人権問題を対サウジ政策の中心に据えようとしたが、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は取り合わなかった。