一番売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンドZAi』の人気No.1連載「マンガ 恋する株式相場!」の単行本第2弾がついに登場! 今回はその『マンガ 恋する株式相場! 今から始める! 新時代の投資術』(ダイヤモンド社)から、昨今特に対策の必要性が叫ばれている「少子化・未婚化」をテーマに、本書の内容の一部をマンガとともに紹介する。
20代独身男性の4割が「デート経験なし」
1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す「合計特殊出生率」は2022年が1.26。これは2005年に並んで過去最低の数字だった。7年連続の低下で、少子化はとどまるところを知らない。
今年の年頭の記者会見で、岸田文雄首相も「異次元の少子化対策」が必要だと表明。この少子化対策で新たに3兆円超の財源が必要だとされ、首相はその具体策について年末に示すとしている。
ただ、専門家の中には、少子化の以前に未婚化がより大きな問題だという声もある。未婚化と少子化の現実はどこまで厳しいものなのだろうか。そしてこんな時代だからこそ伸びる業界や企業はあるのか。
※「男女共同参画白書」の発表は2022年6月。
まず気になるのは、20代の独身男性の4割が「デートの経験なし」と答えているデータだ。30代でも35%と、全体の3分の1を超える。また、独身女性でも20代だと25%と、全体の4分の1がデート経験がないと答えているのだ。
さらに、30代の独身男女の4人に1人が「結婚したくない」あるいは「できれば結婚したくない」と答えるなど、現代の若者の結婚に対する冷めた見方が反映されているようだ。
高校生・大学生のキスやセックス経験率が低下
そして別の調査では、高校生・大学生のキス経験率やセックス経験率が、2005年を境に下がってきていることが示されている。
2000年代後半ころから、異性への関心が低下した若者たちを「草食化した」とメディアで言うようになったが、「今の状況はもはや地蔵化だ」とする専門家もいる。
男子は収入増えず 女子は高収入男性を求める傾向
男子が「地蔵化」した原因として、収入の問題も大きく関係していると言われている。総務省の調査によると、30代未満男性の単身勤労者世帯の可処分所得は、この20年ほどはほとんど増えていないことが明らかになっている。
また別の調査では、30代男性の異性との交際状況を年収別に見ると、年収が低い男性ほど女性との交際経験がないことが分かっている。
一方、女子は自分の最終学歴が高校、高専など、大学以上と高くなるほど、交際相手に高い年収を求める傾向もある。
日本の女性の大学進学率は右肩上がりで、2018年には60%近くとなっている。つまり女性が男性に高年収を求める傾向は年々強まっているともいえる。女性は知らない間に高望みになっている、ともいえるのかもしれない。
米国ではマッチングアプリを運営する
企業の株価が上昇! 日本も?
さて、それでは未婚化や少子化が進んでいる中で、どういう業界や銘柄に注目すべきなのか。
マッチングアプリ先進国の米国では、今や新たに結婚するカップルの半分以上がマッチングアプリで知り合った2人と言われている。それだけ盛り上がっているので、米マッチングアプリ大手のMatch GroupやBumbleの時価総額はそれぞれ2兆7000億円、6200億円と、大きな額になっている(時価総額は2022年8月時点)。
日本のマッチングアプリ運営企業はまだまだ規模が小さいが、日本も米国並みにマッチングアプリが広まれば、その運営企業の株価は上がるかもしれない。
日本では、婚活業界最大のネットワークを持つIBJ、成婚率業界No.1を謳う結婚相談所パートナーエージェントを運営するタメニー、恋愛マッチングアプリOmiaiを運営するネットマーケティングなどがある。ただ、これらの銘柄は若者の未婚化以上に、コロナの流行の方が痛手で、業績も株価も一時大きく下がった。
しかし、コロナからの経済再開が著しいこれからは一転、伸びてくる可能性もある。岸田首相の掲げる「異次元の少子化対策」の行方にも注目だ。
※本稿は『マンガ 恋する株式相場! 今から始める! 新時代の投資術』(ダイヤモンド社)より一部抜粋、再編集したものです。
ホイチョイ・プロダクションズ
バブル時代の超名作『私をスキーに連れてって』など映画やTV、マンガで活躍。株関連の著書は『マンガでわかる株式投資! 女子高生株塾』『株、FX、世界経済がマンガでわかる!新女子高生株塾』『マンガ 恋する株式相場! ゼロからわかる! 投資入門』(すべてダイヤモンド社)。他のベストセラーに『見栄講座 ―ミーハーのための戦略と展開―』『東京いい店やれる店』『気まぐれコンセプト クロニクル』(すべて小学館)など。