日経平均がバブル後最高値を更新した。だが、「将来のお金の問題が不安だ」「投資が大切だと漠然とわかっているが、なかなか行動に踏み切れない」「貯金や投資を始めてはみたものの、自分の方法が正しいかどうか確信が持てない」──そんな悩みを抱えていないだろうか? そんな人に朗報がある。
全世界350万部突破『サイコロジー・オブ・マネー』著者モーガン・ハウセルが「ニックのように、データの真の意味を理解できるデータサイエンティストでありながら、説得力のあるストーリーを語れる人はまずいない。絶対読むべき一冊だ」。全世界1000万部突破『Atomic Habits』著者ジェームズ・クリアーが「お金に関する価値ある知恵と実践的なアドバイスが満載」と強力ダブル推薦する注目書がついに日本上陸。
全米ベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。
全米屈指のデータサイエンティストによる、お金を貯め、富を築くための証明済の方法を初公開。本稿では、本書から一部を抜粋・編集しながら老後に不幸にならない人だけが知っているお金の習慣について見ていこう。
「ジャスト・キープ・バイイング」とは?
本書のタイトルにもなっている「ジャスト・キープ・バイイング」とは、収益を生み出す様々な資産を継続的に購入することだ。
収益を生み出す資産とは、将来的に不労所得を生み出せる、株式、債券、不動産などの資産のこと。
ただし、細かな戦略はそれほど重要ではない。
なにより大事なのは、「どんな金融資産を、いつ、いくらくらい買うべきか」ではなく、ただひたすら買い続けることだからだ。
このアイデアはとても単純に見える。
実際、極めて単純だ。
家賃や住宅ローンを払うのと同じように投資を習慣にし、食料品を買うように頻繁に金融資産を買う―ただそれだけなのだ。
「ドルコスト平均法」との唯一の違い
正式には、このアプローチは「ドルコスト平均法(DCA)」(長期にわたって金融資産を定期的に購入すること)として知られている。
「ドルコスト平均法」と「ジャスト・キープ・バイイング」は、実質的に同じことを意味している。
唯一の違いは、その名称だ。後者にはその名称に、「とにかく買い続ける」という、よりはっきりとした投資哲学、つまり明確な“心理的動機”が込められているといえるだろう。
ジャスト・キープ・バイイングは、簡単に富を築くことのできる積極的な投資アプローチだ。
雪玉が坂を転がるようなものだと考えてほしい。
あなたは、ただ買い続け、雪玉が大きくなっていくのを見ていればいい。
100年以上にも及ぶ
信頼性の高いデータに裏打ちされたもの
実のところ、ジャスト・キープ・バイイングは今、歴史上のどの時点よりも簡単に実践できるようになっている。
なぜか?
以前、これを実践しようとすれば、多額の手数料や取引コストが必要だった。
1990年代なら1回の取引ごとに8ドルもかかったので、ジャスト・キープ・バイイングを実践するには多額の取引コストがかかった。
だが、状況は一変した。
主要な投資プラットフォームの多くで取引コストが無料となり、端株(一株未満の株)の保有者が増え、低コストでの分散投資が可能になるなど、ジャスト・キープ・バイイングを実践する環境はかつてないほど整ってきた。
現在では、インデックスファンド(様々な株価指数の値動きに連動させることで運用成果を図る投資信託)の「S&P500」を一株から購入できる。
「S&P 500」の株を買うことは、実質的に、米国の大手上場企業500社の従業員を、あなたを豊かにするために働かせるのと同じことだ。
同じく、国際的なインデックスファンドを買えば、世界各国の大手上場企業の従業員が、あなたを豊かにするために働いてくれるようになる。
つまりこうした投資資産を買えば、わずかな金額で、人類全体の将来的な経済成長の一端を所有できる。
世界規模の経済成長のおかげで、私たちは何十年にもわたって資産を増やし続けられる。
これは私の個人的な意見ではない。
地理的条件や投資資産の種類の違いを超え、100年以上にも及ぶ信頼性の高いデータに裏打ちされた事実なのだ。
(本稿は『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の一部を抜粋・編集したものです)