米オレゴン州ポートランドでデジタル広告会社を営むルーカス・ソマーさん(38)は株式市場が開く頃に目を覚まし、まだ眠そうな目をしたままロビンフッドのアプリを開いた。今日は株価が上昇するという予感がし、ハイテク株中心のナスダック総合指数がその日に上昇すれば利益が出るオプションをいくつか購入した。ところが、シャワーを浴びてタオルで体を拭く頃には、株価は下げに転じ、先ほど購入したオプションに大きな損失が出ていた。「シャワー代に1000ドル(約14万7000円)もかけた」気分だった。その直後、3000ドルで買ったオプションの価値は80ドルになった。ソマーさんは、近年市場に活気を与えていたミーム株(はやり株)から、よりリスクの高い金融商品(商品性はむしろスクラッチ宝くじに近い)に移行した多くのアマチュア投資家の一人である。