中国の半導体受託製造大手である中芯国際集成電路製造(SMIC)は、米国防総省から中国人民解放軍(PLA)のサプライヤーに認定されているほか、商務省のブラックリストにも掲載され、財務省は米国民による同社株の取引を禁じている。それでもSMICの米国との取引は好調に推移し、半導体設計を手掛ける米企業からの昨年の売上高は、同社の総売上高の5分の1に相当する過去最高の15億ドル(2230億円)に達している。またSMICが5月にカリフォルニア州アーバインに新たなオフィスを設けた際には、記念イベントに米半導体業界の幹部らが数多く参加。半導体設計を手掛ける米クアルコムのシニアバイスプレジデント、ロアウェン・チェン氏は、半導体製造工場に触れ、「いつかSMICが米国内に工場を建設する日が来ることを願っている」とイベントで述べた。