英語をたくさん勉強したのに、いざとなると全く言葉が出てこない――そんな人に読んでほしい1冊が『中学英語だけで面白いほど話せる!見たまま秒で言う英会話』だ。「イラストを見る→見たままを英語にする」を繰り返すことで、日本語を介さずに瞬時に即答する「英語の反射神経」を鍛えることができる。実践的なスピーキング力を養うための最適な1冊だ。本稿では著者の森秀夫さん(麗澤大学外国語学部教授)に「英語らしい発音を身につけるコツについて話を聞いた。

日本人が英語らしく発音するために知っておきたい「シンプルな2つのコツ」Photo: Adobe Stock

カタカナ語をそのまま発音してしまうと……

 日本語の中には、英語由来の「カタカナ語」がたくさんあります。

 日本人が英語らしい発音を身につけるためには、普段使っているカタカナ語が、本来の英語と全く違う発音であることに注意すべきです。

 カタカナ語は、正しい英語の発音と比べて、「アクセント」「母音の数」が違います。

 例えば、「ストレス(stress)」という言葉は、正しい英語の発音だと[strés]です。

 母音は1つだけで、母音にアクセントが置かれますが、カタカナ語だと[su-to-re-su]ように4つの母音が入っています。

 他にも、「ドライブ(drive)」という単語を見てみると、英語では[dráiv]と発音されますが、カタカナ語では[do-ra-i-bu]と母音が4つも発音されます。

 このアクセントと母音の数の違いによって、正しい英語とカタカナ語はまったく違う音になってしまうのです。

 そのため、みなさんが発音を練習する際には、ぜひ次の2つのポイントを意識してみてください。

 ぐっと英語らしい発音に近づくことができるはずです。

ポイント1:アクセントでしっかり発音する

 1つ目は、アクセントを意識して発音することです。

 英単語には、必ずアクセントがあります。その部分を強く発音するだけで、英語らしく聞こえます。

ポイント2:母音を入れないようにする

 2つ目は、子音の後に母音を入れないように注意することです。

 母音が入らなくなるだけで、ネイティブにとっても分かりやすい英語に聞こえるはずです。

 母音を入れないようにすると、英語らしく聞こえる英単語を紹介しましょう。ぜひ練習してみてください。

flight
 カタカナ語では[fu-ra-i-to]と発音されますが、英語では[fláit]と発音されます。

 最初の[f]と[l]の間に母音が入らないように注意しながら、アクセントを意識してみてください。語末の[t]も、母音はつきません。

desk
 カタカナ語では[de-su-ku]と発音されますが、英語では[désk]と発音されます。

 [s]と[k]の間に母音が入らないように一気に発音してみましょう。

allergy
 カタカナ語では、[a-re-ru-gi]と発音されますが、英語では[ǽlərdʒi]と発音されます。

 最初の[ǽ]に思い切りアクセントを入れて発音してみましょう。

 ぜひ音声付きの英語教材を活用する際は、この2つのポイントに注意しながら、音声を聞き、自分で発音練習をしてみてください。