「男は中身で勝負だから、外見を気にする必要なし」と胸を張っている男性諸兄に大きな悲報だ。95%の女性が、男の毛穴の汚れにNGを突きつけているのだ。もはや男も美容には無頓着ではいられない時代に、最小の手間で最大の効果を得られる方法を教える。本稿は、西嶌暁生『だから夫は35歳で嫌われる メンズスキンケアのススメ』(光文社)の一部を抜粋・編集したものです。
ちょっとした気遣いだけで
他の男たちを出し抜ける
「日本男子たるもの、中身で勝負!」「見た目を気にするのは男らしくない」といった価値観を今ももっているとしたら、今すぐアップデートが必要です。
約500人の女性を対象に男性の肌について尋ねた調査によれば、95.3%の女性が「男性の毛穴の汚れを気にする」と回答しています(きびだんご社「モニプラ会員に対するアンケート結果」)。さらに、毛穴の汚れている男性については「あまり近づきたくない」といった拒否反応も。毛穴の汚れひとつで嫌われてしまうとは、なかなかスリリングな時代ですね。
私も銀座のクラブのママから、男性を見るときの順番として「顔→髪→肌→歯→手→服装→持ち物→座り方」と聞いたことがあります。それもそのはず、最初から“中身”を見るのは難しい。「内側は見えない」のですから。
だからこそ、まずは見た目なのです。どんなに中身がよかったとしても、外見に気をつかえなければ、そもそも女性の注意を引くことなどできないのです。
となれば、照れたり気後れしたりしている場合ではありません。外見を整えるだけで女性からの評価が大きくアップするのですから、やらなければソンというものです。
ラッキーなことに美容は、今日から、自分ひとりで、自宅で、手軽に、始められます。あとはあなたが「やるか・やらないか」を決めるだけなのです。
私は形成外科医・美容外科医として、つねづね「肌のためには細胞ファースト」とお話ししています。細胞レベルから肌の健康を考えるなら、美容を始めるのに遅すぎるということはあっても、早すぎることはありません。
もし30代でなんのケアもしないまま過ごしたなら、40~50代で顔じゅうがシミだらけになっても、ある意味、当然といえます。30代は、40代以降の肌にとっての下積みといえる大切な時期なのです。
しかし残念ながら、若い年代から美容に取り組んでいる男性は多くはありません。私のクリニックに来院される女性の患者さんは「ピンポイントでシミを取りたい」というような要望が多く、対する男性の患者さんは、顔じゅうがシミやイボでいっぱいになった状態で来院される場合がほとんど。もっと早くからケアできていれば、と悔しくなることがよくあります。
男性は病気だと感じないと、なかなか病院へは来てくれません。実際は、骨や内臓と同じように“健康的な若々しい肌”が失われるのも大きな損失なのですが、そうはとらえない人が多いのでしょう。