今回の調査では札幌市が3年連続で1位となったが、今年は59.4点、2022年は63.9点と低下傾向にある。
ブランド総合研究所の田中章雄社長は、「原因の一つは、20代からの評価が低下していることがあげられる。『食事がおいしい』『地元産の食材が豊富』という北海道のイメージが、20代において低下している。また、嗜好や興味が多様化する20代に、『北海道産』というだけでは満足されなくなってきている可能性がある」と指摘する。
金沢や鎌倉はなぜ
目立って上昇しているのか
続いて、目立った上昇をみせているのが、4位の金沢市(53.1点)と5位の鎌倉市(52.0点)。金沢市は昨年の8位から、鎌倉市は7位からランクアップしている。
鎌倉市の上昇は、2022年1月9日から12月18日まで放送されたNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の影響であることは明白だろう。また、金沢市について田中社長は、次のように推測する。
「インバウンドの影響もあるが、北陸新幹線の延伸が関わっている。北陸新幹線の2024年春に金沢から敦賀に延伸されるというニュースが、金沢の魅力度アップにつながったのではないだろうか」
アフターコロナで観光が解禁され、観光意欲が上昇したこともあり、地域の魅力を再発見する機運が高まりそうだ。
(フリーライター 西嶋治美)