英語を話せるようになりたいけれど、効果的な学習法が見つからない。そんな多くの英語学習者から絶賛の声を集める本が『話す力が身につく5分間英単語』だ。カジュアルな会話からフォーマルな表現まで、数千に及ぶ例文を音声とともに掲載。実践的なスピーキング力やリスニング力を向上させることができる。著者は、英字新聞編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」まで丁寧に解説した。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。
(1)(名)信用貸し、クレジット
(2)(名)功績、手柄、称賛
(3)(動)~に功績があると考える
credit:「信用、信頼」を出発点にして理解しよう
日本語の「クレジット」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるだろうか?
おそらく「クレジットカード」や「(映画・ドラマの)クレジット」などが頭に浮かんだ人が多いだろう。
英語のcreditもこうした意味で使われるが、日本語の「クレジット」よりも意味の幅が広いので注意が必要だ。
ここではいわゆる「クレジットカード」に代表されるような「信用貸し」の他、「功績、称賛」という意味を取り上げる。
この(2)の意味は日本人にとって盲点となっていることが多いが、英語ではよく使われるのでしっかり押さえておこう。
creditは、credibility(信用性、信頼性)と同じく「信用、信頼」という意味が元になっている。
この「信用」が「称賛」とイメージ的に結びついて(2)の意味でも使われるようになったと考えれば、分かりやすいのではないだろうか。
また、動詞として「~に功績があると考える」という意味でも使われる(受け身で使うことが多い)。
(1)信用貸し、クレジット
You’ll need a good credit history to get a mortgage.
住宅ローンを組むには、信用履歴が良くなければならない
Jason bought a new suit on credit.
ジェイソンは新しいスーツをクレジットで買った
◆ on creditで「(支払い方法が)クレジットで、つけで」
(2)功績、手柄、称賛
The CEO said credit for the firm's success should go to its employees.
CEOは、会社の成功は社員の功績だと言った
◆(2)の意味ではcredit for ~(~の功績、手柄)の形で使うことが多い。また、これがgo toと結びつくと「功績が~に行く」から「~の功績だ、手柄だ」という意味を表す
Much of the credit for the win goes to Mark, who hit two home runs.
勝ったのは、ほぼマークのおかげだ。彼は本塁打を2本打った
◆ some of the credit(功績のいくらか)やmuch/a lot/most of the credit(功績の多く・ほとんど)とすることで、功績の「程度」を表せる
Zack shared the credit with his teammates and coaches.
ザックはその手柄をチームメートやコーチと分け合った
I just want to get the credit I deserve.
私はただ、自分が受けるに値する称賛を得たいだけだ
My boss took credit for my work.
上司が私の仕事を自分の手柄にした
◆ take credit for ~で「~を自分の手柄にする」
I can’t take all the credit for it. Everyone helped a lot.
それをすべて自分の手柄になんてできない。みんなが大いに助けてくれたから
Several magicians claimed credit for the idea.
複数の手品師が、自分がそのアイデアを思いついたと主張した
◆ claim credit for ~で「~を自分の手柄だと主張する」
I give credit where credit is due.
私は功績のある者はきちんと評価する
◆ give credit where credit is dueは「功績が与えられるべき(due)ところに功績を与える」から「認めるべき功績は認める」という決まり文句
(3)~に功績があると考える
He is widely credited with inventing the style.
そのスタイルを生み出したのは彼だと広く考えられている
◆ be credited with ~で「(主語は)~の功績があると信じられている」
Our success can be credited to our dedicated team members.
我々の成功は熱心なメンバーのおかげだ
◆ be credited to ~で「主語の功績は~のおかげだ」。このtoは「功績」の向かう先を表しているとイメージしよう
□ deserve(動)~を受けるに値する
□ invent(動)~を発明する、考案する
□ dedicated(形)献身的な、熱心な
(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)