資金調達クラウド
M&Aクラウドが新たにローンチした「資金調達クラウド」は、事業会社からの資金調達に特化したサービスだ

オンラインM&Aマッチングプラットフォーム「M&Aクラウド」を展開するM&Aクラウド。同社が新たに“事業会社からの資金調達”に特化したスタートアップ向けのサービス「資金調達クラウド」の提供を始めた。

同サービスでは出資を検討している事業会社が、出資対象として検討している領域や出資先に提供できるシナジーなどを掲載。資金調達を希望しているスタートアップはその情報を基に自社の条件に合いそうな企業へオンライン上で直接打診ができる。両者のニーズが合致した場合にはそのまま面談へ進む仕組みだ。

各事業会社がシナジーを掲載する仕様になっているため、スタートアップの視点では資金だけでなく、事業成長の加速につながるシナジーを得られるパートナーを探しやすいのが特徴。スタートアップ側は候補先探しから契約締結に至るまで無料で利用でき、M&Aクラウドは事業会社から手数料を得る。

M&Aクラウドによると、これまでも既存のM&Aマッチングプラットフォーム上で出資・資金調達のマッチングをサポートしてきた。本来はM&Aを目的としたサービスであるため数は限られるものの、特に2021年からニーズが増しており、同サービス上ではこの1年で約30件の資金調達が決まったという。

中には事業会社1社から4億円の資金調達につながったケースや、スタートアップのピッチコンテストで優勝経験のあるスタートアップが資金調達を実施したケースなども生まれている。直近では日本国内でも株式市況の悪化を受けてVCの投資基準が厳しくなり、事業会社に目を向けるスタートアップが増えてきている状況も受け、このタイミングで事業会社からの資金調達に特化したサービスとしてM&Aクラウドとは別で提供することを決断した。