笑顔でいる際に気をつけたいこと

 ただ、この笑顔というのにはポイントがあります。それはちゃんと笑顔であることが相手に伝わっているかどうかです。

 よくあるパターンとして、本人は笑っているつもりなのに、こちらからはそう見えないということがあります。

 これは私が新喜劇の演出をやっていたときの話ですが、若手に対して「もっと笑顔で」と指示したところ、「もう笑っています」と返されたことがありました。たしかに本人は笑っているつもりなのでしょうが、客席からはそう見えないのです。

 このようにして、笑顔というのは自分は笑っているつもりかどうかは関係なく、人からどう見えるかで決まります。

 大事なのは相手にもわかるような笑顔でいることなのです。少し思い出していただきたいのですが、皆さんの人生で「ムードメーカー」と呼ばれる人の笑顔はどうだったでしょうか。おそらく、すぐに笑っている顔が思い浮かんだと思います。

 このようにしてムードメーカーは必ず人の記憶に残るような笑顔を持っているのです。

 本当に些細なことですが、言葉もいらない分、誰にでも実践できることです。仮に喋るのが苦手という人がいても、笑顔でさえいれば、自然とまわりに人が集まって、「コミュ力が高い」認定を受けるようにもなるでしょう。

 意識だけで変わることですので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。