もしあなたが株式に投資をするかどうかを決める際に「FOMO(取り残されることへの恐怖)」を抱いているとしたら、それはあなたが実際に取り残されるかもしれないからだ。米株式相場は過熱気味ではないかという考えを払拭することは難しい。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者が利下げ期待をけん制しているにもかかわらず、投資家の生成AI(人工知能)に対する期待は膨らみ続けている。ナスダック総合指数は2月29日、2021年11月19日に記録した前回の過去最高値を上回って引けた。ナスダック指数の上昇をけん引するテクノロジー大手がたとえバブルの真っただ中にあるわけではないとしても、こうした銘柄のバリュエーションが極めて高いことを考えると、投資で得られる将来のリターンは低くなる可能性が高い。また、それ以外の銘柄も特に割安というわけではない。このため、投資家が現金を預金やマネーマーケットファンド(MMF)で運用したいという誘惑に駆られるのは十分理解できる。米国のMMFのリターンは足元では4.9%だ。
米株高「取り残される恐怖」は正論
金利低下局面で投資を見送るのは賢明ではないことが過去のデータは示唆
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