預金通帳写真はイメージです Photo:PIXTA

1位は警備会社トスネット
年収は300万円未満

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が低い会社ランキング2023最新版【従業員の平均年齢40代前半】」を作成した。

 対象は、平均年齢が「40歳以上45歳未満」の上場企業。対象期間は2022年5月期~23年4月期。従業員数は単体ベースで、100人未満の企業は除外した。

 早速、ランキングを確認していこう。

 ワースト1位は、宮城県仙台市に本社を置く警備会社のトスネット。平均年収は268.1万円、平均年齢は42.5歳となっている。

 トスネットは東北地方を中心に、オフィス・病院・イベント会場・工事現場などでの警備を手掛けている。JRや私鉄の「列車見張り警備」も行っている。

 そんな同社の平均年収は、前年にまとめたランキングの結果(267.8万円)からわずかに増えたものの、今回のランキングでも首位となってしまった。

 2位は、中華料理レストランを展開する東天紅。平均年収は322.3万円、平均年齢は40.2歳だった。

 東天紅は1961年に開業した老舗であり、本格的な中華料理を振る舞うことで知られる。東京・上野の本店は、不忍池や東京スカイツリーを一望できることでも人気だ。

 だが近年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が低迷。コロナの感染法上の区分が「5類」に移行した後も原材料価格高騰などに苦しみ、23年2月期には8億2800万円、24年2月期には1億3400万円の最終赤字に陥っている。

 東天紅の決算書には「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております」との文言も記されている。経営不振に陥っていることを示す、いわゆる疑義注記である。

 コロナ前(2019年2月期)の平均年収は396.7万円、平均年齢は38.3歳だったが、そこから年収ダウンと社員の高齢化が起きている状況だ。